カビ対策のために始めた「熱湯追熟」。思いがけず工程がぐっと省け、ふんわり柔らかな梅干しが漬けられるようになりました。このレシピの生い立ち小さい頃から毎年手伝っていた梅干し作り。ン十年作るうちに「梅を熱湯消毒すればカビも出ず追熟されてよりおいしい」という荒業を身に付けました。塩の割合もいろいろ試しましたが個人的には15%が管理もしやすくおいしいと思います。
- 粗塩 150g
- 梅(梅干し用の黄色い物) 一キロに対して
- 赤紫蘇 100g
- 赤紫用の粗塩 18g
作り方
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1
梅を漬ける容器は梅の2倍くらいの容量が作りやすいです。きれいに洗って熱湯を回しかけ、きれいに拭きます。
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2
梅のヘタを爪楊枝で取り除き、ザルに入れて洗って水を切る。
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3
梅の追熟&カビ対策をする。ザルが入るくらい大きな鍋にお湯を沸かし沸騰したら火を止め梅をザルごと15~20秒漬け湯を切る。
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4
梅の量が多い時やザルが入る大鍋がない時は火を止めた鍋の中にそっと梅を入れて15~20秒で湯切りしてください。
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5
この追熟であく抜きもカビ防止の焼酎もいらなくなり、ふんわり柔らかくジューシーな梅干しになります。
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6
粗熱が取れたら容器に梅を入れ、上から粗塩を振る。梅から出る水分は上から下がっていくのでこの方法が理にかなっているそうです
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7
蓋をして冷暗所に置く。翌日から1日2回ほど容器を傾けてゆっくり回しながら梅全体に水分(白梅酢)をなじませる。
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8
だいたい一週間くらいで白梅酢が上がりきります。後は赤紫蘇が出回るまで、毎日容器を回し、梅全体に白梅酢を馴染ませる。
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9
赤紫蘇は茎から葉を外し、葉だけ使います。ザルに入れて良く洗い、しっかり水気を切ります。
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10
ボウルに入れて塩の半量を加え塩もみして灰汁を抜く。もむうちに茶褐の汁が出てくるのでしっかり絞って汁を捨てます。
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11
残りの塩でよくもんで、しっかり絞ります。ボウルを洗って水気を吹き、絞った赤紫蘇を入れ、梅の白梅酢をひたひたに加える。
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12
きれいな菜箸で赤紫蘇を白梅酢にしゃぶしゃぶすると鮮やかなルビー色に変わります。
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13
それを汁ごと梅の容器に入れて赤紫蘇を表面全体に広げ、容器を回して汁を全体になじませます。土用まで冷暗所に置いておく。
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14
土用干しまでの間もたまに容器を回して全体を馴染ませます。
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15
7月中旬から8月中旬の土用の頃、干すのは天気予報の「洗濯指数100」が3日続く時が最高ですが、80くらいでも大丈夫です。
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16
ザルにキッチンペーパーを敷いて、その上に、適度な間隔を空けて梅を並べる。間隔が近すぎるとひっくり返す時に潰れやすいです。
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17
通気を良くするため、ザルの下にレンガなどを置きます。だいたい朝から午後3時くらいまで干します。
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18
ザルで全部干しきれない時は、百均のプラスチックのメッシュかごをひっくり返した上にキッチンペーパーを敷いて並べてもいいです
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19
1日1回ひっくり返しますが、タイミングは干し始めて2、3時間がザルにくっつきにくくてオススメです。
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20
ザルにキッチンペーパーを敷くことで、ひっくり返す時にザルにくっつかなくなりますし、干し上がりにも支障ありません。
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21
残念ながら雨に当たったら→ザルは洗って天日乾燥、梅は雨水を拭き取って焼酎スプレーしてからザルが乾くまで梅酢に戻しておく
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22
午後3時頃まで干したら梅を容器に戻し、赤紫蘇を上に広げて載せる。2日目、3日目も同様にしたら蓋をして冷暗所に置く。
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23
2,3か月熟成させれば完成です。
コツ・ポイント干す時はお日様で干すというより風で乾かすことを意識して、風通し良くしてください。干物用ネットでの吊し干しや百均のメッシュかごをひっくり返してキッチンペーパーを敷いた応急ざる、お勧めです。少量でも「おいしい塩」を使うとよりおいしいですよ。